元本確保型投資信託、損失限定型投資信託について

皆さんこんにちは。リスクジャンキーのぺいまるです。

私は数年前、野村證券という兵士訓練施設に収容されていました。
多くの個人投資家たちと出会い、
どんな目的をもって投資に臨むのか、
どんなプロセスを歩むのか、
そして投資に対してどんな価値観を持っているのかを傾聴してきました。

リスクとリターンはトレードオフの関係といわれます。
トレードオフとは、一方を得るにはもう一方を手放さなければならない関係、つまり「結婚」と「自由」のような関係です。
私の恋愛ストーリーはこちらから: https://fx-paymaru.com/bakutoushi/lovestory2/

私が野村證券の個人営業を通じて出会った顧客は数千人いますが、多くの方が望むのが「ローリスクハイリターン」でした。

今回は、金融のプロたちが考えた低金利時代における元本確保型投資を目指すファンドをご紹介します。

是非ご参考ください。

元本保証…いつでも元本を毀損せずに現金化できる
元本確保…満期時に元本が毀損しないようにすること

元本を守りながら運用するファンドたち

『元本保証で高利回り』を唄う商品があればそれは詐欺ですね!

だいたいがポンジスキームのネズミ講です。
うまくやれば儲けることもできますが、リスクが高すぎるのでおすすめしません。

以下に、元本確保型の投資信託をまとめましたのでご参照ください。

ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド

ゴールドマンサックスが社債を発行し、その社債のみに投資するファンド。
発行債券の利息で元本確保を目指しながら、アセットマネジメントOneが独自開発した戦略で利益を狙う。
詳しくは、こちらの記事で説明しています。

【みつぼしフライト】りそな・リスクコントロールファンド

リスクコントロール型のファンド。
強気相場の時には株式や不動産(REIT)への投資比率を高め、弱気相場の時には債券やキャッシュ比率を高める。

ウリは「確保ライン」を下回った際にはりそな銀行が保証してくれるので、それ以上は損をしないという点。
設定日時点での確保ラインは9500円、基準価額が10500円を上回れば確保ラインが10000円に上がる仕組み。

買付手数料もゼロという( ^ω^)・・・(どこで儲けてるんだこのファンド)と思うようなファンド。

確保ラインは元本よりも下の設定なので、損をする場合もあります。
元本確保型というよりは損失限定型といった感じ。
自分で損切りすればよくね?と思う人は購入しないファンドでしょう。

【あんしんスイッチ】SMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンド(あんしんスイッチ)

このファンドも「みつぼしフライト」と同様にプロテクトラインが定められています。
そのプロテクトラインを下回った際には保証会社が担保してくれるようです。
このファンドではクレディ・アグリコル・エス・エーという保証会社が採用されており、 運用も同じように強気or弱気相場の判断を運用会社が行いリスクをコントロールするファンドです。

果たして今の相場をどう判断しているのでしょう?
そこは運用会社なので「プロに任せろ」といったところでしょう( ^ω^)・・・

【ほっとステップ】ストップライン付き野村ワールドボンド・ファンド

こちらはストップラインを9500円におき、ボンド(債券)で運用するという商品。
以下、説明省略・・・
 というくらいどのファンドも似たり寄ったりです。

なぜ損失限定型、元本確保型ファンドが増えたのか?

長引く低金利、歯止めの利かない少子高齢化が原因だと思います。

日本の世帯平均年収は約500万円。それなのに上がり続ける社会保障費。

こんな世の中じゃ希望も持てないorz、、、という世相を反映しているのではないでしょうか。

低金利は一見個人投資家にとってはメリットに見えるかもしれませんが、
リスク商品を好まない日本国民にとってその恩恵を受けられている人はとても少ないです。

( ^ω^)・・・リスクを好まない割にパチンコ大好きギャンブル大国というのは一体どういうことだろうか?

金利の知識もなく住宅ローンを変動金利で 組んでいるであろう人が増えた今では、容易に金利も上げられないという日銀のジレンマも想像できますね。

また、これまで日本の証券投資は証券会社の手数料稼ぎに使われていた(という印象)面が強く「増える」 と言われるものへの抵抗感が増し、増えるものよりも「減らない」ものへのニーズが高まってきています。

元本確保型ファンドの評価や評判は?

大前提として、リターンにリスクは付き物だということを忘れてはなりません。

リスクを抑えた運用を行うもので大きなリターンは得られませんが、長引く低金利に資産の置き場を探している個人金融資産にとってはちょうどいいのかもしれません。

ゴールドマン社債ファンドであれば運用期間が固定10年という「時間」、りそなやアムンディであれば設定当初の「確保ラインが元本以下」であることを考えれば そこまで大きな投資メリットを感じません。
いくら平均寿命が長いといっても自分が何歳まで生きるかわからない高齢者にも提案しやすいファンドではありませんし。

これらの投信がそれぞれ数百、数千億円を集める現状に驚嘆しています。
それほど個人の金融資産は行き場をなくしている、とも捉えられますね。

まとめ(所感)

各運用会社が仕組みを工夫し様々な投資信託を生み出している現状。
上記3つの投資信託は市況に合わせてリスクコントロールしながら投資配分比率を柔軟に変えながら運用する、というものです。

私なら損失限定型の投資信託へは投資しません。

なぜなら同様のリスクコントロールは「自分で」「割と容易に」「安価で」運用ができるためです。

興味がある人は是非以下の記事をご覧ください。

【個人向け】元本保証で高利回りを狙う投資のやり方

これらの損失限定型投資信託の(目に見えない)手数料は恐ろしく高いので、購入の際には十分検討していただきたいです。
買付手数料が無料でも年間に払う信託報酬、保証料込みで年率1.5%程度取られている点に注意が必要です。

新規発行の債券であれば買付手数料は無料ですし、株式の買付手数料も限りなく0に近いです。 さらに株価が上がれば投資信託以上に大きな利益を狙えます。

このような運用を個人で行う際には投資に対する知識と経験が大切です。

知識と経験では、経験のほうが大切です。知識とは行動に伴い養われるものであり、決して読書やセミナー参加だけでは身に付きません。

私は、痛みの伴わない知識は、何の経験値にもならないと思っています。

ご参考いただけましたでしょうか?

個人的には、元本確保型の投資なんてやめて、心臓が高鳴るくらいのヒリヒリとしたスリルを求める投機が大好きです。