投資初心者が思う疑問や不安に対して回答します【つみフェス】

2019年金融庁主催で行われたイベント「 つみたてNISAフェスティバル(#つみフェス2019) 」にて寄せられた個人投資家たちの声に個人的に回答していきます。

イベントでは投資経験豊富な著名投資ブロガーの虫とり小僧氏、たぱぞう氏、吊られた男氏、NightWalker氏の4人が登壇したようです。

勝手に元野村證券を代表して個人投資家の皆さんのご質問に答えましたので是非ご参考ください。

カルテNo.1)投資信託での資産形成は、何年続ければ良いのか、一般的にどれくらいの金額と時間をかけているのか。(30代、男性)

30代の方であれば、30年~40年投資信託での資産形成を続けてください。NISAでもiDeCoでも構いません。年金がもらえないことを想定し暮らしていけるだけのお金を貯めてください。投資信託のような商品は目先の必要なお金の貯蓄には向きません。結婚、出産、引っ越しなどに備えるお金は定期預金で貯めます。投資信託では老後の資産形成を行ってください。一般的な指標はありません。あなたが一般的なサラリーマンであるなら毎月3万円×12カ月×30年貯めたとしても、たかが1000万円程度にしかなりません。それを考慮したうえで70歳になったときいくら貯蓄が必要かを個々人が考える必要があります。おすすめはターゲットデートファンドです。始めのうちはハイリスク、自動で徐々にリスクを落としてくれるのでおすすめです。

(カルテNo.2)世にあふれる投資話が玉石混交状態で、自分が何をしたらよいか分からなかった。(30代、男性)

あなたは極度に失敗を恐れ、チャレンジ不足の人生を送っているようです。小さな失敗をたくさんしましょう。見る目を養うのです。あなたに足りないのは行動力です。

(カルテNo.3)昨年のように、現時点での推薦図書を教えてほしい。(50代~、男性)

人の本質は変わりません。現時点でもくそもありません。
賢者は歴史から学び、愚者は経験から学びます。

マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール

これは読みましたか?必ず読みましょう。

(カルテNo.4)マイナスの時も淡々と続けていたらその後の回復で報われたのに・・・(涙)(50代~、女性)

回復しなかったらどうするんですか?相場に絶対はありません。過去を振り返るのではなく未来を見据え、過去を分析しましょう。ちなみにるいとうやってる時に下がるのが怖くて投資をやめたならセンスないから投資辞めたほうがいと思います。

(カルテNo.5)仕事で時間が足りません。(50代~、男性)

あなたが行っている仕事は資産にならない仕事ですか?資産運用とはお金で株を買うことだけがすべてではありません。むしろ、自分の事業こそが最もハイパフォーマンスな投資であることが最適です。また同時、時間を切り売りするだけの仕事を選んだのもあなたです。そんなあなたはこつこつとNISAでバランスファンドを毎月コツコツ買うことをお薦めします。

(カルテNo.6)投資している人=仕事に身が入らない奴のようにきめつけられないか不安。(40代、男性)

投資をしていることを誰かに話す必要がありますか?仕事は仕事、投資は投資、他所はよそ、うちはうち。

(カルテNo.7)長期投資では、どのタイミングで引き出すべきなのか?(20代、女性)

お金が必要になったときに引き出せばいいです。それは儲かってから考えましょう(捕らぬ狸の皮算用)

(カルテNo.8)積み立て後、老後の資産の取り崩し方。出口戦略について知りたい。(40代、男性)

カルテ1でもお話しましたが、ターゲットデートファンドがおすすめです。出口時期に近づけば自然と債券比率が高い運用になっているので、現金化もそう悩む必要がありません。まずは年金受給開始するタイミングですべて現金化してみるのはどうでしょうか。その時ご自身の資産を棚卸ししてください。死ぬまでの資金が十分にあればもう投資は終了です。あとは終活をしてください。

(カルテNo.9)国内株式、外国株式、外国債券などもバランスを見て保有すべきでしょうか。(40代、女性)

一発逆転の大博打を打ちたいならバランス感覚は捨てましょう。一点集中です。それ以外ならバランスを見てください。

(カルテNo.10)投資信託を買っているが、米国株、世界株どちらに比重をおいて投資していくべきか。(30代、男性)

世界株式投資ファンドの月次報告書なりを見て、保有株の国比率を見てみてください。だいたいのファンドが大半アメリカ株です。

(カルテNo.11)税金が不安。(年代・性別、記載なし)


ヒント 特定口座

(カルテNo.12)今は2万円くらいプラスになっているので、元本割れする前に、売って益を確定させたくなってしまいます。(30代、女性)

1万円投資をして含み益が2万円でているならすぐに売却して益出ししましょう。100万円投資をして2万円プラスならまだまだ利益を伸ばしていきましょう。投資の素人とプロの違いは利益を伸ばせるときに伸ばしていけるかどうかです。ちなみに、投資をする際に投資元本に対して何パーセント儲かっているか、を基準に話すのが一般的です。この質問だけであなたが随分な投資素人だと分かります。

(カルテNo.13)ファンドの目論見書に前年の実質コストを明記して、実質コストでファンドを比較出来るようになったらいいのに・・・(30代、男性)

たしかに長期投資する際、コスト管理は大切です。比較できるようになったらいいですね。僕はめんどくさいのでコストなんてどんぶり勘定です。

(カルテNo.14)同様のファンドで、より信託報酬が低いものが出た場合、それに切り替えた方が良いのか?(20代、男性)

買付の手数料と信託財産留保額を加味したコスト計算をすれば、切り替えた際にプラスになるための必要保有年数がでます。その期間保有しつづけるつもりならいいと思います。しかし、同様のファンドであっても運用の中身は異なりますので、新規ファンドに飛びつくのではなくある程度トラックレコードをみてから判断しましょう。